・・・・・・・

 その子は15歳で定時制の高校に通っています。
脊髄小脳変性症」を患ってます。
脊髄小脳変性症は進行性の難病です。
小脳・脳幹の細胞が抜け落ちていき、
大脳の信号が体に伝わらなくなるため、
身体の運動機能が失われていきます。
非常に進行が速く三年前までサッカーをやっていた子が、
今は車いすがないと学校まで行くことができなくなっています。
いずれ、自分で食事もできなくなるでしょう、呼吸さえも・・・
お婆さん・伯母さん・お母さん・その子と遺伝しており、
お婆さん・伯母さん・お母さんはすでに亡くなってます。



 私はその子を週に一度、ご飯作りと学校の送り迎えを
担当することになりました。
正直、その子に対してどのように接して良いのかわかりません。
たぶん万人が納得する答えなんてないのでしょう・・・
一人一人、自分自身で納得するしかないんでしょうねぇ。
「数学みたいに公式があれば悩まなくてすむのになぁ」
ってアホなことをついつい考えてしまう今日このごろです。



 その子は悪戯っ子のような笑みで
「ゲームしたことはお父さんには内緒ね(期末試験の真最中)」
と言い、
天真爛漫な笑顔で
「このお肉屋さんの唐揚げは日本で一番美味しい
(看板にも書いてあるからまちがいない!?)」
と言う。
他愛のない、こんな一つ一つのことを大切だと感じさせてくれて
感謝しています。



私は出来るだけ楽しく、その子と過ごせたらいいなぁ・・・・
私のために(エゴのかたまりです。苦笑)・・・